「人間性重視の経営で経営品質の向上」 モアクリエイション 柴田 光榮 News Letter N0.4

 東京目黒の雅叙園の大ホールでした。満員の受講者は万感の思いを胸にシーンと静まっています。私も涙が滲んできました。

  癌の病で余命幾ばくもない社員が、最後で唯一の望みとして、もう一回会社に出勤したいと願い出た、という実話でした。 講師は徳島市の西精工(株)西康宏社長です。

  同社は2013年度の日本経営品質賞の受賞企業です。人間性を重視した経営を目指すためには、やる気と諦めない長期の取り組みが大切であることを教えていただきました。

  まず、7年を掛けて「社員満足の経営理念」に変え、「創業の理念」「西精工フィロソフィ」を創り、往復通信、対話、そして業務より大切な朝礼で浸透の後、社員が創ったビジョンは日常の実践を大切にして磨き上げました。

  更に気づきを促す「私の一週間」の記録は17年前から取り組み、「仲間との繋がりを感じられた」「自分が振り返られるようになった」「書くことで見えないものが見えるようになった」と、感謝の心を知りチームで仕事をする喜びが生まれてきました。

  リーダーの条件は「人に感謝し、幸せに気づける人」と西社長は語っていました。

  「経営」という言葉は「人間形成する」という意味で、お経の中に、また源氏物語にも入っている日本で生まれた言葉である、と耳にしました。関わる一人ひとりが人格を高める“経営”者であることと、“法の下の人”である企業も品格を高めることは、正しく日本経営品質賞の神髄であり、世界80各国以上に広がっているといわれます。

  日本経営品質賞の広がりは、ウイズ・コロナ時代に更に求められるのではないでしょうか。「どのようなビジネスが社会に必要とされているのか」を全社員のアンテナで集める。また持続可能な社会の貢献や、社員、顧客更に地域などへの配慮が、これまで以上に求められる中で、人間性重視の経営は経営品質賞の挑戦と共に実現されるものと確信しております。

モアクリエイション  柴田 光榮

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